体験実習期間

就労移行支援事業所ポートビズでは、働くための基本的な労働習慣、職場で必要とされるマナーや知識を習得する等、就職を目指して訓練を積み重ね、基礎固め→体験実習→就職活動とステップアップしていきます。

経験や障害の程度に応じて、1人1人カリキュラムは異なりますが、入所後の基礎訓練期間を経て、4~12ヵ月目までが体験実習期間の目安となります。

前回のブログ「基礎固めの期間」で、お伝えしなかったことですが、仕事を知るために、ポートビズで月に1度開催しているのが企業見学会
データ入力やメール仕分け作業等の事務系の仕事にとどまらず、商品の仕分け、品出し、清掃や園芸等、様々な仕事を実際に見て知ることが目的です。
基本的に全員参加のため、入所後間もない方も参加しています。

利用者の皆さんには、基礎訓練期間で、仕事の種類を知る、働くことの意味を考える等のプログラムを受講していただいていますので、ステップアップしたこの時期に、就労へのイメージができている方は多く、また、ワークサンプルを用いた訓練で、ある程度、適性をつかむこともできています。

「体験実習は、 業務や環境の向き・不向きを整理する機会であると同時に、実践現場における自分の能力・特徴を正しく捉える機会でもあります。」

自分のイメージに合っているのか、自分に向いている仕事なのか、通勤可能な範囲(時間や場所)はどこまでなのか、イメージを具体化していき、就職活動期につなげていきます。

これまで述べてきたことですが、体験実習の第一の目的は、成長ではありません。
ですが、昨年より私が関わり就職の決まった7名の方々は、皆さん、実習で驚くほど成長しました。訓練で積み重ねてきたことが発揮され、嬉しい気持ちでいっぱいになります。
他方、課題が見つかった際には、訓練を見直さなくてはならないと気持ちが引き締まる思いも生じます。

就労移行支援事業は、担当している方の将来に深く関わる仕事です。
より良い支援を目指し日々精進してまいります。