就労移行支援事業の5つの機能  ①ステップアップのための環境

2005年に制定された障害者自立支援法(現障害者総合支援法)により、障害福祉サービスが再編成されました。就労移行支援事業は、一般就労を希望する障害のある人を企業等での就労につなぐ事業として創設されたのです。
その役割を果たすための基本的な5つの機能を紹介します。

【基本的な5つの機能】
①ステップアップのための中間的環境
②職業的適性等に関するアセスメント機能
③自己理解支援 就労意欲を高める
④マッチング機能(適した職場を見つけ調整)
⑤就職後の長期継続支援(フォローアップ)

 

①ステップアップのための中間的環境

「福祉施設や学校等」と「本物の職場」では、仕事や社会的スキルに関する要求水準、忙しさや緊張感等、障害のある人を取り巻く環境は大きく変わります。

大きな環境の変化は、見通しがきかず、どう対応してよいかわからなくなるのではないでしょうか。

そこで、就労移行支援事業が「職場に近い環境で模擬的な体験をする」中間ステップとなり、実際に就職する際に職場に適応しやすくします。
中間ステップなのですから、就労移行支援事業では、緊張感や仕事に対する厳しさなど、本当の職場を模した環境が求められるわけです。

 

ポートビズでは、実際の名刺を入力するデータ入力、近隣の企業から受けた納期のある作業訓練、品出し・値札付けや清掃等の施設外訓練等のプログラムがあります。

施設外訓練は、店長さんから指示を受け、報告もご自身で店長さんにする、責任を持って作業していただく訓練となっています(職員の同行サポートあり)。丁寧に正確に行うことで、店長さんから感謝の言葉をいただくこともあります!
認めていただき、もっと力を発揮していきたいというモチベーションにつながる、基礎訓練期の後半に入った方におすすめの訓練です。

次回は、②についてお伝えしたいと思います。